頼りになる上司2014/04/24 12:50

おツルさんは敵、味方という観点からは素晴らしい味方である。課長時代から部長達に臆することなくガンガン物を言う姿は頼りになる姉御そのものだった。本人的には上役にビシバシ正論の鉾を振るう事に爽快感を覚えていたように見える。

難しいのは自分の城に戻ってきた時は下の者たちに鉾が向けられる事にある。上司が述べる正論には返事はハイかYESしか選択肢は無い。

半年くらい前に席替えがあり、幸か不幸か隣りに座る事になったのだが、厄介な事が発覚。自席にてパソコンに向いながら「これなんだけどね」とおっしゃるおツルさん。

隣の部下はそれを聞くと「何ですか?」と椅子に座ったまま、おツルさんのパソコンの画面が見えるよう側ににじり寄る。

「これよ、このメールが同報で来たんだけど、どうしてこんな常識の無い文章を書くのかな?」とおツルさん。

部下:「誰が書いたんですか?」
ツル:「○○部のXX」

部下:「誰ですか?その人」
ツル:「昔A社のX部に居て、出向で来てる人」
部下:「そうですか・・・」

ツル:「n年前のZ部の頃から知ってるんだけどね」
部下:「はぁ・・」

ツル:「普通はこんな書き方しないでしょ」
部下:「どんな内容なんですか?」
ツル:「ここよ、この表現、ひとにお願いしてる文章じゃないのよ」

部下:「誰が誰に何をお願いしたんですか?」
ツル:「△△の会議で○○部から××部への依頼事項だからこれではおかしいのよ」
部下:「そうなんですか、依頼する事に慣れてなかったとか?」
ツル:「いや、依頼は慣れてる筈なのよ」

部下:「ではその方が何か勘違いされたんですかねぇ」
ツル:「なんで?、この依頼の中でどこを勘違いするの?」
部下:「いやぁ経緯を知らないのでそこまでは判らないですけどね」

ツル:「前回も依頼してるので勘違いする筈は無いのよ」
部下:「そうですか、じゃぁ勘違いじゃないですね」
ツル:「うん、だからこの依頼の書き方はおかしいの」
部下:「そうですか、すみません、私にはそこまで判らなかったです」

ツル:「大体ね、この人が勘違いするのはそれこそ間違ってるのよ」
部下:「そうなんですかぁ」
ツル:「勘違いするならあの会議に出てる筈ないからね」
部下:「そうなんですかぁ、誰かが間違って呼んだとか?w」

ツル:「誰が?」
部下:「え?」
ツル:「誰が間違えて彼を呼んだの?」
部下:「ファシリテータを知らないですけど」
ツル:「あの会議にそんな役目は誰もいないのよ」

部下:「そうですか」
ツル:「彼が主催してる会議だからね」
部下:「え?そうなんですか、それは驚きですね」
ツル:「でしょ?だから彼の会議なんだから間違える筈は無いのよ」
部下:「そうですか、じゃぁ間違えないですね」
ツル:「じゃぁなんでこんな文章になるの?おかしいでしょ?」
部下:「なんででしょうねえ」

ツル:「絶対判ってないからなのよ」
部下:「え?自分で開催して判ってないんですか?」
ツル:「そりゃそうよ、この人はね○×△■・・・・・・・(以下略)」
部下:「・・・・・」